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フィンランド語講座

北海道フィンランド協会

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毎日2dlのベリーを食べなさい! Syö marjoja 2 desilitraa joka päivä!

コケモモの入ったkuksa(白樺のコブから作ったカップ)がフィンランドっぽい

添付のベリーのプリントは私が担当コースの先週の課題として出題、入門コースの皆さんはベリーの名前と一週間の曜日を覚えましょう、それ以外のコースの方は上下にある文章も読解しましょう、という課題でした。

特に地方に住む人たちにとってベリーはとても身近な存在なのでぜひ覚えておきたいものです。ベリーやキノコの恵みがあったからこそフィンランド人は厳しい自然環境の中で生き抜いてこられたといっても過言ではないと思います。プリントでは7種のベリーに関して「フィンランド語」→「ラテン語の学名」→「一週間の曜日」の順に記されています。念のため各ベリーの和名を確認しておきます。

-pihlaja・・・(セイヨウ)ナナカマド、ローワンベリー
-lakka・・・ホロムイイチゴ、クラウドベリー *他にhilla, (suo)muurainなどの別名もあり
-mustikka・・・ビルベリー、セイヨウスノキ(西洋酸の木) *いわゆる「ブルーベリー」
-variksenmarja・・・ガンコウラン(岩高蘭)、クローベリー *カラス(varis)のベリー(marja)、最近はkaarnikkaとも言ってます
-puolukka・・・コケモモ、リンゴンベリー
-tyrni・・・スナジグミ、シ―バックソーン(英語:sea buckthorn)、サジー *海岸地方に生えるベリーで、北海道でも小規模ながら胆振地方で生産しているようです
-vadelma・・・ヨーロッパキイチゴ、(ヨーロピアン)ラズベリー
 
上下の文の文法も確認しておきましょう。上の文はnauttia+-stA(~を楽しむ)が大切なコンビネーション、nauttiaはタイプⅠ(tt:tのkpt変化あり)の動詞です。nauttiaは常に出格を取るわけではなく、分格を目的語にすると「~を摂取する、飲み食いする」という意味なので、nauttia marjoja(複数分格)だと「ベリーを食べる」だけの意味になります。そしてnautitaanはss2の4課で学習する「勧誘を表す受動態」、つまり「楽しみましょう!」ということになります。joka päiväはおなじみの熟語で「毎日」、jokaはフィンランド語では珍しい格変化しない形容詞、時間表現で使う限りはその後ろに来る時間を表す語も辞書形です。joka aamu「毎朝」、 joka maanantai「毎(週)月曜日」、 joka kevät「毎春」、joka vuosi「毎年」…といった調子です。ただしjokaは関係代名詞として使用する場合も多く、この場合は格変化しますので注意です。terveellisestiは形容詞terveellinen「健康的な」から派生した副詞、-stiは英語の-lyに相当する副詞を表す部分でした。蛇足ながらmarjaは「ベリー」ですが、Marjaは女性のファーストネームです。
 
下に関して、Syöは二人称単数sinäに対する命令形、二人称複数(te)に対する命令形はSyökääとなります(ss1の14課で履修しますので、木曜コースの方はもうすぐ勉強します)。2dlはkaksi desilitraa(あるいはkaksi desiä)と読み、「2デシリットル」ということですが、日本ではデシリットルはあまり使わないので、どのくらいの量かピンとこない若い人も多いようです。200ml、200ccの方が分かりやすいという人が多いでしょうか。フィンランド人は料理の時、たとえば日本のレシピならグラム(g)を使う小麦粉などの粉物もよくデシリットルを使います。どうしてか興味があったら考えてみてください。ベリーのロゴの周りのLuonnosta sinulleは「自然(luonto)からあなたへ」で、ここでの-staは「~から」、-lleは「(人)へ」の意味ですね。

 

手作りのTyrniケーキ、最高!